一度体験したらホテルには戻れない?ヴィラ型宿泊施設のメリットとデメリット

コロナ禍での余暇の過ごし方や宿泊形態の変化から、ここ数年で急増しているのが「ヴィラ型」の宿泊施設。

一棟の建物が独立していて丸ごと一棟借りるタイプは貸別荘=ヴィラと呼ばれ、以前から河口湖などの観光地ではちらほら見かけていましたが、最近はホテル代の高騰もあり、ヴィラ型の施設の需要も供給も大幅に増加しています。

これまで旅行先での滞在といえばホテルか旅館、というイメージの方には目新しい宿泊形態かもしれませんが、このヴィラタイプの宿泊施設、一度体験したらホテル泊には戻れない・・・と感じる人も多いのだとか。

そこで今回は、ヴィラ型宿泊施設(貸別荘・ヴィラ)のメリット・デメリットを、ホテルや旅館・コテージなどと比較しながらまとめてみました!

ヴィラ型宿泊施設とは

最近流行しているヴィラ型の宿泊施設というのは、一般的に以下のような宿泊施設です。

  • 一軒の独立した建物(敷地内に複数棟ある場合もある)
  • キッチン・トイレ・お風呂・ダイニング・リビングなどが備わっている
  • ベッドリネン・タオルなどが用意してある
  • アメニティが用意してある
  • エアコン・冷蔵庫・炊飯器・電子レンジ・洗濯機・テレビなど家電が備えてある

昔からキャンプ場などにある「コテージ」は、一棟貸しという意味では似ていますが、室内には備品がほとんどなくトイレやお風呂も共同、というパターンが主流。

寝袋を用意したり寝具をレンタルして宿泊するイメージですが、ヴィラタイプの宿泊施設ではベッドやお布団なども用意してあり、ホテルライクに利用できるのが特徴のひとつです。

また、キッチンやダイニングが備えてあることが多い点はホテルとの大きな違いで、自炊をしたり簡単なおつまみを作ったりと自由に楽しむことができます。

ヴィラ型宿泊施設のメリット

一度体験したらホテルには戻れない?
そんなヴィラ型宿泊施設の「ここがいい!」をご紹介していきたいと思います!

プライベート感がある

ホテルや旅館に宿泊する場合、フロントや食堂・大浴場・エレベーターなどで他の宿泊客と一緒になる場面が多々あります。

朝食が会場でのビュッフェだったりする場合、エレベーターを待たなくてはならないし、寝起きですぐにお化粧をしたり身だしなみを整えないと朝ごはんが食べられない・・・と、ちょっとストレスを感じてしまうこともありますよね。

その点、一棟貸しのヴィラだと他の宿泊客に出会うことも少なく(一棟のみの施設であればなおさら)、気を使うことも人の目を気にする必要もありません。

プライベート感があってストレスフリーに過ごせることはヴィラ型宿泊施設の大きなメリットですね。

開放感がある

一昔前の貸別荘に比べて、最近開発されているヴィラは景観や自然との調和を重視して大きな窓があったり、広い庭やアウトドアリビングがあったりして、ととても開放感があるところが多いです。

ホテルでもオーシャンビューなど景色の良いお部屋はありますが、高層階では窓を開けることができなかったり、開けられてもわずかな隙間しかなかったりと、けっこう閉塞感がありますよね。

一棟貸しのヴィラは平屋もしくは2階建くらいのものが多いため、自由に窓を開けられて外の空気を感じることができるのも大きなメリットです。

朝、淹れたてのコーヒーを片手に外のデッキで清々しい空気を感じる・・・、この開放感、格別です。

空間が広い

ヴィラ型の宿泊施設には、リビングやダイニングなどの空間設備が整っている場合が多く、ホテルや旅館の部屋(いわゆる寝室のみ、または簡易リビング付き)に比べて広々としています。

(参照:Villa Zenith

一般的なホテルだと、例えば4名宿泊できるお部屋で35㎡〜45㎡ほどの設定が多く見られ、リーズナブルなお部屋では10畳( 20㎡以下)もありますが、ヴィラタイプでは室内面積が70㎡以上がほとんどスタンダード。中には室内面積150㎡以上のものもあります。

ホテルで同等の部屋を予約しようとすると、スイートルームやペントハウスなどかなり高級なお部屋になる可能性も高く、単純に広さで考えるとヴィラの方がずっとリーズナブル。

寝室やリビングが別々の部屋に分かれているのも、気持ちのメリハリになっていいですよね。

キッチンがある

(参照:Grande Private Dog Resort 常陸

一般的なホテルや旅館では、あってもお湯沸かしポット程度。電子レンジも共有スペースにありますが、基本的には客室内で食事をすることは想定されていないように思います。

ヴィラ型の宿泊施設では、ほとんどの場合専用のキッチンが付属していて、簡単な料理ができる鍋やフライパン、ケトル、食器などが用意してあります。

旅先のスーパーに立ち寄って、パンや卵、その土地の新鮮な食材を買って朝ごはんを作って食べたり・・・、家族や友人と合宿みたいで楽しいですよね。

大人数でも泊まれる

ひと家族6人とか、お友達グループなどでホテルを予約しようとすると、ひとつの部屋で宿泊できる部屋はかなり限られています。

洋室だと最大定員が4名という場合も多く、またホテルの寝室だと閉塞感もあるため、お友達家族と同部屋とかだと少し気疲れしてしまいますよね。
なので家族ごと別々のお部屋に宿泊するのが一般的なスタイルだと思います。

旅館では広い和室に6名とか泊まれる場合もありますが、やっぱり同じ空間で寝るのはちょっと抵抗がある・・・って時、あります。

その点、ヴィラタイプだと寝室が複数あったり、場合によってはトイレも複数あったりするので、しっかりとプライバシーを守りながら複数家族や複数世代での宿泊が可能です。

みんなが集まれるリビングや屋外テラスなど共有できる空間がプライベートで確保できるのも嬉しい点。

(参照:ドッググランピング淡路厚浜

ホテルや旅館だと、どちらかの部屋に集まるかホテルのバーやレストラン・外の居酒屋など、一緒に過ごす場所を見つけなくてはならない上、子供がいたりするとそれもかなり限られてしまします。

プライバシーが確保されつつも同じ空間と時間を共有する場所もある、というのはとってもいいです◎

プールや庭がある

ヴィラタイプの宿泊施設には、専用のプライベートプールがついていることも。

(参照:天然温泉&プライベートSPA 瑠璃浜

これはホテルや旅館ではなかなかありません。

日本各地に110棟以上のヴィラを運営しているGrandeでは、ほぼすべてのヴィラにプライベートプールを設置。

プールサイドにはアウトドアリビングやお庭があったりして、のびのびとリラックスして過ごせます。

屋外でBBQが楽しめたりするのも、ヴィラならではのお楽しみ。

ホテルや旅館は「外で観光をしたり遊んでから、宿に帰って休む場所」なのに対して、ヴィラタイプの宿泊施設は宿泊だけでなく滞在時間すべてをそこで楽しめるという部分が大きいですね。

客室温泉がある

(参照:オーベルジュヴィラSOSO

全てのヴィラに温泉がある、というわけではありませんが、温泉地近くのヴィラには客室温泉が標準装備のところも増えています。

前項で紹介したGrandeでは、ほぼすべてのヴィラに温泉も完備

プールで遊べない時期には温泉を満喫できる・・・、ということで季節や天候を問わないお楽しみがあるのは嬉しいです。

旅館では客室温泉や露天風呂付きのお部屋を選ぶことができる場合もありますが、そのためにはグレードが高いお部屋を予約しなくてはならないことも多く、価格も上がってしまいがち。

もともと温泉がついているヴィラなら温泉の有無でグレードを悩むこともないのでシンプルかつリーズナブルです。

犬と一緒に利用できる

最近は、ペットのわんちゃんと一緒に泊まれるヴィラも増えています。

(参照:Grande Private Dog Resort 常陸

フロントやロビーなど、共有部分が多いホテルや旅館ではなかなかドッグフレンドリーなサービスを追加することは難しいところですが、一棟づつ独立しているヴィラならそれも可能。

広いプライベートドッグランを備えたヴィラや、ペットも入れるプールがあるヴィラなど、大切な家族の一員の犬と一緒に旅行や滞在が楽しめるのは嬉しいですね。

駐車スペースが近い

ホテルや旅館にも、駐車場はすぐ近くにありますが、正直お部屋まではそれなりに遠いですよね。

その点、一軒家タイプのヴィラなら、多くの場合すぐ横に駐車スペースがあるので荷物の搬入・搬出も楽ちん。

(参照:プライベートヴィラグランピング富士山中湖

買い出しから戻って冷蔵庫まで、重い飲み物もすぐに運ぶことができます。

連泊に向いている

居住空間に近いヴィラタイプの宿泊施設は、開放感があって空間も広く、キッチンもあり家電も揃っていて、連泊をするのに向いています。

むしろ、プールや温泉、BBQなど「1日じゃ楽しみが終わらない!」と感じることも。

あんまり連泊しすぎると、「もうここに住みたい・・・」ってなっちゃいそうなので、そこは要注意ですね・・・!

リモートワークに向いている

今はWifi環境が整っているヴィラがほとんどなので、リモートワークも快適に行えます。

ホテルのような閉塞感もなく、朝晩は近くの森を散策したりプールで涼んだりしつつ、仕事は仕事で集中する・・・、と、オン・オフ切り替えた働き方ができて効率的。

別荘感覚で利用できるのがヴィラ型宿泊施設のいいところですね。

チェックインからチェックアウトまで楽しめる

プールや温泉にBBQ、場合によってはサウナもあったりと、かなり設備が充実しているヴィラの場合、普通のホテル感覚で夕方にチェックインしたら勿体無い!

(参照:Grande Private Dog Resort 常陸

普通のホテルや旅館だと例えば15時にチェックインしても、荷物を運んでちょっと休んだら夕ご飯までお出かけ・・・みたいなパターンかもしれませんが、ヴィラは設備によってチェックインからチェックアウトまで、滞在自体も楽しめるところも多いです。

せっかくならヴィラでの滞在も十分に楽しめるようなスケジューリングをお勧めします!

ヴィラ型宿泊施設のデメリット

ここまでいろいろなメリットと魅力をお伝えしてきたヴィラ型の宿泊施設ですが、利用する人によってはデメリットだと感じる点もあると思うので、いくつか挙げてみます!

大浴場がない

ホテルや旅館を利用する人の中には、大浴場での入浴を楽しみにしている人も多いと思います。

ホテルを検索する時にも「大浴場付き」かどうかで、判断している人もけっこういらっしゃるのでは。

ヴィラ型の宿泊施設では、個別にお風呂が付いている場合がほとんどですが、1日数組(または1組のみ)の利用形態なので大浴場というものはない場合が多いです。

旅行をするならやっぱり大浴場に入りたいなぁ〜!という方は、近くに日帰りの温浴施設があるエリアでヴィラを探してみるのもいいと思いますよ◎

朝食ビュッフェがない

こちらもホテルや旅館宿泊のアルアルだと思いますが、食べ放題のビュッフェ、特に朝食のビュッフェを楽しみにしている人も多いですよね。

朝眠くてまだ寝ていたい・・・けどビュッフェに行きたい!で、頑張って起きている人もいるとかいないとか(筆者はそうでした)。

ヴィラ型の宿泊施設では、朝食付きのプランを選ぶことはできるものの、食べ放題&選び放題のビュッフェ形式はなかなかありません。

ビュッフェを行っているホテルや大規模な宿泊施設の敷地内にあるヴィラだと、朝食ビュッフェ付きのプランを展開している場合もあるので、「ヴィラと朝食ビュッフェのどちらも楽しみたい!」という方は検索してみてくださいね。

大手予約サイトに出てこない

楽天トラベルやBooking.comなど、大手宿泊予約サイトは色々ありますが、一棟貸しのヴィラタイプの宿泊施設はこういったOTAサイトに登録していない場合もとても多いです。

そのため、例えば「千葉房総 ヴィラ 海沿い」「淡路 ヴィラ プール付き」など、エリア+ヴィラ+希望のキーワードを入れて検索すると、個々の公式ページが出てくるので、そこから予約をする流れになります。

パソコンでGooge Mapが見られる環境であれば、目的地エリアで「付近を検索」に”ヴィラ” “貸別荘”と入力して検索すると、色々出てきます◎

大手OTAサイトでポイントを貯めたりしている人にはちょっと残念なのと、不慣れな予約画面で戸惑うこともあるかもしれませんね。

スタッフや他の人との関わりが少ない

最近はホテルや旅館のフロントも自動受付システムなどの導入により、直接スタッフの方と接する機会は減っていると思います。

ここ数年で増えたVilla型の宿泊施設も、タブレットなどを利用したスマートチェックインが主流になりつつあり、一棟貸しのヴィラで素泊まりの場合、スタッフの人と関わる機会がほとんどないことも多々あります。

ホテルマンや女将さんが出迎えてくれたり、給仕をしてもらったり、見送りをしてくれたり・・・、そういったおもてなしを受けることに慣れてしまっていると、スタッフと関わらない宿泊形態は「そっけない」と感じる人も。

また、大浴場やレストランの活気が好きな人にとっては、他の宿泊客との接点もほとんどないヴィラでの宿泊はちょっぴり寂しく感じるかもしれません。

ここは好みで意見が分かれるところではありますが、「できるだけ他の人と関わらず、スタッフさんに気を使うこともせず、のびのびとプライベートを楽しみたい」方向きかなと思います。

虫が苦手な人は注意

特に高層階のホテルでは、機密性も高いため、ほとんど虫をみかけることがありません。

むしろ、ホテルの部屋に虫がいたらちょっと驚いてしまいますよね。

ところが平屋や2階建の戸建てヴィラの場合、ホテルに比べると虫の侵入も簡単で、さらに自然が多いエリアのヴィラで窓を開けたりしていれば、当然虫も入ってきます。

プールやアウトドアリビング、ウッドデッキなど屋外部分に至っては、どうしたって虫の侵入を完全に防ぐことは不可能

場所にもよりますが、自然の多い山間部のヴィラに宿泊する時には「林間学校に泊まりに行く」ような心持ちで虫との出会いもある程度想定しておいた方がいいと思います。

売店や自販機がない

施設にもよりますが、ヴィラにはホテルのようにアルコールも売っている自動販売機や、旅館のようにちょっとしたおつまみやお土産が買える売店がないことも。

複数のヴィラがあり管理棟や売店があるような規模の施設ではなく、1日1組限定の一棟限りのヴィラなどは特に現地で買い物をすることが難しい場合が多いので、必要な飲み物や食べ物はあらかじめ買って持っていくのが安心です。

自然の多いエリアにあるヴィラの場合は近隣にコンビニやスーパーもない場合があるので、行く前にチェックしておくと◎

ひとりで宿泊できない

これも施設によりますが、多くのヴィラでは定員は2名〜6名など、ひとりでの宿泊利用はできない仕様になっています。

これは旅館でもよく見かけますが、やはり清掃などの手間を考えると、広いスペースをひとりで占有されると経営上難しいという面もあるのだと思います。

とはいえ、ひとりでも宿泊可能なヴィラも存在します(参照:OZmall 一人のおすすめ一棟貸し・貸別荘)。

のんびり優雅な”おひとり様別荘ライフ”を擬似体験してみるのも良さそうですね・・・!

予約が取りにくい

「この場所の、このヴィラが気に入った!」と、特定のヴィラだけを利用したい場合、さらにそのヴィラが人気の場合、希望の日に予約が取りにくいというデメリットもあります。

ひとつの施設に何部屋もあるホテルや旅館と違い、一棟しかないヴィラの場合はどうしても起こってしまう問題。

予約開始日を狙って早めに予約をする、もしくはお気に入りのヴィラをいくつか見つけて使い分ける、といった方法で回避できます。

また、日本各地に110棟以上のヴィラを運営しているGrandeには複数の棟がある施設も多数あるので、同じ場所でも違う棟に泊まることで予約の確保ができます。

さらに、Grandeのリゾート会員になることで一般利用よりも早く(宿泊日の10か月前から6か月前)予約ができる上、優待価格でリーズナブルに利用可能。

気になる方はチェックしてみてくださいね。


以上、ヴィラ型宿泊施設(貸別荘・ヴィラ)のメリット・デメリットを、ホテルや旅館・コテージなどと比較してみました。

ホテル・旅館・ヴィラ・コテージと、それぞれに好みもあると思いますが、ヴィラ未体験の方にはぜひ宿泊の選択肢のひとつとして体感してみてもらえたらな!と思います。

きっとその快適さに、びっくりしますよ・・・!

関連記事

  1. 【関西】ドッグラン付きで犬同伴OKのヴィラ貸別荘8選|お得に利用できる会員権も

  2. 関東(房総・富士五湖・箱根・茨城・那須)のVillaスタイル貸別荘14選

  3. 【河口湖】プライベートヴィラで愛犬と富士山&ドッグラン&温泉・サウナ&焚き火|お得な会員情報も

  4. 四季折々の魅力:日本全国の別荘地紹介|各地のオススメシェア別荘 / 貸別荘情報も

  5. 関西(淡路島・琵琶湖・天橋立)の貸別荘 / ヴィラ / コテージ 27選

  6. 天橋立の魅力を四季折々に楽しむ方法&おすすめヴィラタイプの貸別荘4選

  7. 【天橋立】11月6日解禁! “幻のカニ” 間人(たいざ)ガニが食べられる温泉宿&ヴィラ3選+7選

  8. 【天橋立】複数家族やグループ旅行に|一棟貸しのVilla Zenithは最大15名可能|テニス&フットサルコート付き

  9. 別荘購入&所有は後悔する?オーナーの声TOP10|リスク回避なら貸別荘